◆マヤ神聖暦「ツォルキン」
ロングカウントと呼ばれる「長期計算法」を使って、
マヤ人は複雑な歴史の秘密を紐解いていたと言われています。
「ツォルキン」とは、マヤの儀式と予言を司る神聖な260日暦です。
毎日ひとつずつ、1〜13の数字と20個のデイサイン(日のシンボル名)が組み合わさりながら、順番に時を進めていきます。
1イミシュ→2イク→3アクバル→4カン→5チクチャン、のように。
そして260日で数字とサインの組み合わせは1巡します。
その日に生まれた人の性格や運命を決定するのがこのナーカルデイサインと数字だと信じられていたため、古代マヤの時代は日付のデイサイン名を人名として名づけることも多かったといわれています。
これは、時間のサイクルを認識する新しい方法であり、メソアメリカやアステカの古代部族などで共有されていた、古代の時間認識法=暦が基になっている時間概念です。
マヤの日を表わす20のデイサインたち
古代マヤでは、時間には二つの次元があると考えられていました。
一つは、太陽が昇って沈むというサイクルによって私たちが日々活動する日常の時間、
そしてもう一つは、聖なる時を知覚するための独特な尺度としての時間です。
私たちは通常一つ目の時間だけを認識しながら、生活しています。
でもそれだけでは自己の達成、自分を知るという意味では不十分なのです。
人間の魂は、次元の異なる聖なる時の流れの中で、自分が肉体として誕生するときを選んで生まれて来たと言われています。
自分の聖なるときのリズムやデイサインを認識することで、今以上により自分らしく、より自然の力を味方にして、人生を生きることが出来るようになるのです。
◆マヤン・カレンダー
「ジャガーの知恵」の筆者によると、現代マヤの研究を続ける人類学者たちが、カレンダーシャーマンにカレンダーの意味をたずねたところ、答えは著しく首尾一貫していたそうです。
それは「人間の妊娠期間の象徴だ」「カレンダーの基礎はそれだ」と。
科学的にみると実際の妊娠期間は260日よりももう少し長いですが、260日という時のサイクルの間隔は、最初に生理がなくなったときから誕生の時までに経過する期間を計る物差しとなっているといいます。
それは受胎から完全な誕生へと向かうこころの旅の象徴として、マヤン・カレンダーをみることで自らの運命のサインや周期を知ることが出来るというものです。
マヤの宇宙観は人間の精神にある本質的な人間意識の旅に
大きな関わりを持っているということなのです。
13日という周期は、1ワニからはじまる13日、そして次の周期は1ジャガーから始まる、というように時の守護者であるデイサインは動いていきます。
その順番はすべて指定された東・北・西・南に…。
マヤの伝統的なコーンによる占い技法
◆マヤ暦占い 現在のナーカル守護者は?! こちら!
神聖暦の20のデイサインと、13の数字には、それぞれにちゃんと意味があります。
マヤ族の伝承を受け継いでいるカレンダー・シャーマンやデイキーパーは、現代もイニシエーションや祭儀を行う際に、古い神話に残されている神々の名前やマヤ語、そして関係する方角に関する意味をツォルキンに照らし合わせながら、占いを行っているといいます。
神聖暦を扱うネイティブのあいだでは、こう語られています。
「マヤ語とそのサインの持つ象徴は、伝統の守り手たちにとっては聖なる乗り物にすぎない。 神々を呼び出し、語りかけ、和解するための聖なる言葉なのだから。」
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◆ カツン・サイクル |
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◆ 13…時のピラミッド |
デイサインと象徴 |
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